恐竜の複製標本

ケンタッキーのフライドチキンを食べて、残った骨を組み合わせてニワトリの骨格を精製する人がいます。

1羽分のニワトリの骨をすべてそろえるのはなかなか大変で、1羽分の標本をつくるだけでかなりの量のフライドチキンを食べなければならないので家族と一緒に食べ続けて完成するそうです。

この話を聞いて、恐竜の研究者はうらやましがるといいます。

恐竜の化石は、発見された一番新しいものでも6500万年前のものであり、一頭分ぜんぶの骨が見つかったことはありません。

現場の周辺をくまなく掘り返してみても骨がすべて見つかることはなく、フライドチキンを食べてニワトリの骨格標本をつくるようにはいかないのです。

恐竜の標本をつくる際に足りない骨は、他の場所での発掘例やその恐竜に近い仲間から形を推測し、強化プラスチックで作った骨の模造品で補っているのです。

ただ、博物館で化石を傷つけないように一般展示することは難しいので、展示してある恐竜の全身骨格の標本は、その大半が複製標本(レプリカ)です。

化石の型をとって、その型に強化プラスチックを流し込んでつくった骨のレプリカに色付けし、骨格を組み立てていくのです。

複製標本は本物そっくりで、専門家でも判別が難しいほど精巧につくられています。